老人ホームに入居するなら、入居するご本人も支える家族も満足し安心して暮らせる施設を選びたいものです。
老人ホーム選択にあたって大切な比較ポイントを確認していきましょう。
■地域・立地条件
老人ホームの立地条件は、住み慣れた地域か遠方にいる家族が住む地域、都会か田舎かなど、将来を見据えて慎重に考慮すべき項目です。
住み慣れた地域であれば、入居するご本人にとっては環境の変化が少なく土地勘があり、地域の友人との交流が保てるなどのメリットがあります。
しかし、介護する家族にとっては遠距離介護が負担となることもあるでしょう。
逆に遠方にいる家族が住む地域を選んだ場合、入居するご本人にとって精神的にも支えとなる家族が近くにいる安心感があることや、家族にとっては通いやすいなどのメリットがあります。
デメリットとしては、年齢を経てから環境・文化の違う土地に住むという変化に入居するご本人がストレスを感じてしまう可能性も高いです。
入居されるご本人と家族のライフスタイルに合っているかを考えて、老人ホームのある地域を選びましょう。
■入居条件
老人ホームには、受け入れられる要介護度・健康状態などの入居条件が施設ごとに決まっています。
また、入居後に要介護度が上がった場合など、入居者の状況が変わっても入居していられるかなど、退去条件の詳細も確認すべき項目です。
■施設の内容
老人ホーム入居後の自室となる専用居室と、他の入居者と共用で使うスペースについて規模や特徴を確認することも大切です。
入居者が生活しやすいように配慮した設備となっているかどうか、共用施設までの動線が工夫されているかどうかなど、施設の機能性についても確認しましょう。
さらに、窓からの景色や室内装飾の雰囲気などが好みに合っているかなども毎日の生活を快適に過ごすためには重要なポイントです。
■サービスの内容
老人ホームでのサービス内容は施設によって様々です。
入居者ご本人が求める条件と照らし合わせながら、以下の項目を確認してみましょう。
・生活の自由度
食事や入浴の回数や時間、面会時間帯や外出などの自由度
・介護・生活支援サービス
食事や入浴の介助、洗濯や掃除などの支援の範囲
・医療体制
緊急時の医療体制、併設の医療機関の有無、日中あるいは24時間体制で看護師が常駐しているか、健康診断や予防接種の対応はどうかなど、医療ケア体制全般
・食事
提供される食事の見た目、味、栄養管理体制、施設内で調理されているのか、食事メニュー選択の自由度
・スタッフの質・入居屋の質
実際のサービスを行うスタッフの入居者に対する態度、スタッフ同士の連携、既に入居しているメンバーの雰囲気
■費用
入居時に支払う費用や月々に支払う費用の他に、提供されるサービス内容によって支払う項目、医療費、日用品など負担する実費まで考慮しましょう。
平均寿命などを考え、見通しを立てていくことも大切です。
老人ホームにはそれぞれの特徴や強みがあり、設備やサービス、入居者の雰囲気など大きな違いがあります。
それぞれの特徴をつかみ、自身の条件に優先順位をつけてポイントを押さえながら比較していきましょう。