老人ホームに入りたくない!そんな事を言われた時の対処法と考え方を解説

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こんにちは。ハピネスプラスの坂峯です。
日々多くのご相談を頂いている中で、ご家族としては「老人ホームに入ってほしい」と思っていても、肝心の本人が「老人ホームに入りたくない」と言っていて、ご家族が困ってしまうケースは以外にも多くあります。

私が対応させて頂いたケースだけで言うと、入居された方の約9割の方が「本心では入居したくない」と思っていました。
住み慣れた場所を離れ、新しい環境に身を置くと言う事は誰でも不安になります。そのような感情が芽生える事はむしろ正常な事ですよね。
後日の調査でほとんどの方が早くて数日以内、遅くても1~2週間くらいで施設での生活に慣れていましたので、ご本人様が介護施設へ行く事に拒否をしていたとしても大きな心配はないと考えても大丈夫です。

今回は本人が「どうしても介護施設(老人ホーム)に入りたくない」と言っている時の対処法と家族としての考え方について解説していきたいと思います。
現在介護施設を探している方はもちろん、今後介護施設を探すかもしれないと言うご家族の方、また自分が介護施設に入る時の参考にしたいと言う入居予備軍の方にも是非ご覧頂けたら幸いです。

そもそも介護保険制度とは何か

高齢者をとりまく環境は2000年の4月に公的介護保険制度がスタートして以降目まぐるしく変化していきました。
それまでは子供や家族が親の介護を行う事が想定されておりました。
しかし高齢化の進行や核家族化、介護をする為に仕事を辞める「介護離職」などが問題となり、社会全体で支える事を目的として始まったのが公的介護保険制度なのです。
例えば訪問ヘルパー、訪問看護、福祉用具、デイサービスなどのサービスを1~3割の負担で利用する事が出来るほか、専属のケアマネージャーが付いてアドバイスやフォローをしてくれたりもします。
これらのサービスを1~3割の負担で利用する事ができ、全てを家族が行わなくても良くなり、家族にかかる負担を軽減する事が出来るようになりました。

なぜ「介護施設に入りたくないのか」その理由は?

上記の様に介護保険制度が始まった事により、自宅での生活に家族以外のサポートが付くようになりました。
住み慣れた自宅と言う環境での生活に、色々なサービスを利用して住み続ける事が出来るようになったのです。
現在80歳代から90歳代の方の多くは持ち家であると言う調査結果もあります。
※平成20年総務省による調査から抜粋

一生懸命働いて、自分の力で建てたお城のような自宅を離れたくないと言う気持ちはとても分かります。
何十年も住んでいて勝手も分かるし、何よりも「一人で気ままな生活=自由な生活」をおくる事が出来る事が一番の理由です。

  • 気ままな生活が出来る
  • 他人の目を気にせずに気楽
  • 起きる時間や寝る時間が自由
  • 自宅への愛着や家を守ると言う考え
  • 介護施設に対するイメージが悪い(事件や事故)
  • そもそも介護施設の費用が高い(と思っている)
  • 食事が美味しくない
  • 外出などが出来ない

認知症の正しい理解のブログ(バランスの良い食事のイラスト)

などの理由により介護施設ではなく自宅で生活をしたいと言う理由に繋がるのです。
しかし、家族を取り巻く環境もどんどん変化しております。
前述したように、家族も高齢化していたり別の家を構えて生活をしている事、それぞれ仕事をしている事などからそもそも介護をする時間がない方も多いです。
そんな中でも介護に取り組んでいる方ももちろんいらっしゃいますが、昔の様に近隣の方の協力を得る事が出来ないと言うお声も聞こえてきます。

「家族として介護施設に入って欲しい」その理由は?

ご本人が介護施設に入りたくない理由があるのと同時に、ご家族にも介護施設に入って欲しい理由が存在します。
前述のように高齢化、核家族化、仕事の兼ね合いなどもありますが、他にも

  • 服薬管理ができない(薬を飲み忘れる)
  • 転倒のリスクがあり心配
  • 認知症により外出から帰って来れなくなった事がある(またその可能性がある)
  • 日付、曜日、時間の感覚がなく昼夜問わず電話をかけてくる
  • 家に居ても寝てばかりで何もしない

などがご意見が多くあります。
介護度として「要支援1,2」や「要介護1」くらいであれば、自宅での生活でも大丈夫な方もいますが、やはり一番の不安は「認知症」です。
認知症に関しては「認知症に対する正しい理解と予防、そして介護施設の探し方を解説します。」として以前ブログで解説をしていますので、気になる方は是非チェックしてみて下さい。

上記に挙げた介護施設に入って欲しい理由も「認知症」がきっかけになる事が多く、また認知症を予防する為に早めにデイサービスの利用をしたり、介護施設に入居をして食事の管理(栄養管理)や服薬管理(飲み忘れ、飲みすぎの防止)をして欲しいなどのご要望もあります。

この本人と家族の価値観の違いにより「家族は介護施設に入居して欲しいと思ってるけど、本人は自宅で生活がしたいと」言う問題が起こってしまうのです。

「介護施設に入りたくない!」そんな時の対処法は?

長々と書きましたが、いよいよ「家族は介護施設に入居して欲しいと思ってるけど、ご本人は自宅で生活がしたい」と言う問題に対する対処法について解説をしていきたいと思います。

1,まずは入って欲しい理由と入りたくない理由についてきちんと話し合いをしてみましょう。

ご家族が思う心配事をご本人と向き合って話す事により、理解を得る事が出来るケースもありました。
この時に気を付けて頂きたいポイントは「ご本人の気持ちを尊重する」です。
家族間で話し合う時によく起きる現象としては「ご本人の気持ちを否定してしまう」事です。
誰しも自分の意見を否定されたら嫌な気持ちになり、家族の意見に関しても拒否したい気持ちになってしまいます。
よって話し合いを行う際は相手の気持ちを尊重し理解してから家族側の気持ちを話しましょう。

2,デイサービスの利用から始めてみる

デイサービスを利用する事により日中の時間帯に家にいない生活をおくる事ができます。
数時間でも家ではない所で集団生活をする事により少しずつ慣らしていきましょう。
既にデイサービスに通っている方は次を試して下さい。

3,ショートステイを利用してみる

短期間の利用ならご本人も納得してくれるケースも多くありました。
1泊2日くらいから自宅ではない施設で生活してみる事により、自宅ではない場所で宿泊する事に慣れて頂きます。
利用するショートステイにもよりますが

  • スタッフさんが親切にしてくれて嬉しかった
  • 一緒にレクリエーションをして楽しみを見出す事が出来た
  • 同じ境遇の方と話しが弾んで次に泊りに行くのが楽しみになった
  • ご飯が美味しくでよかった

などの良いパターンになれば好印象を与える事ができいます。

反対にレクがなくずっとお部屋で過ごしたなど楽しみを見いだせなかった場合は逆効果になる事もあります。
逆効果になってしまったり、既にショートステイを利用している方は次を試して下さい。

4,老人保健施設に入所してみる

老人保健施設(通称:ろうけん)は1か月~3ヶ月の期間でリハビリをして、自宅に帰る施設です。
「リハビリ」を目的にしている事と、そもそも終身で利用できる施設ではなく、必ず自宅に戻らなければならない施設である事を説得するでご納得頂けるケースがありました。
「リハビリをしていつまでも歩けるようになって欲しい」と言うご本人の事を思った説得が効果的だと思います。
ろうけんの種類にもよりますが、リハビリを週に5回実施してくれたり、介護度も低い方から高い方までいろいろな方が入所されていますので、気が合う方もいらっしゃるかも知れません。
1か月から3ヶ月くらいのリハビリのための入所をする事により、介護施設に対するイメージもよくなる事が期待できます。

 

全体を通して「慣れる」必要がある事がポイントです。
話し合いの元、デイサービス、ショートステイ、ろうけんなどを利用して慣れる事により介護施設に行く事への不安や懸念を取り除く事を目的としています。
根本的な問題として認知症や性格の問題で「そもそも話が通じない」場合は上記の案も実施出来ない事もあります。
そんな時は

  • ケアマネを通じて本人と話しをする
  • 家族の中で一番話しがしやすい人をメインにして話しをする
  • 根気よく話しをする

最終的には「本人の意志はある程度無視してでも家族の事情を優先する」事もあるかと思います。
私が対応させて頂いたケースでも「本人の意志より家族の事情を優先する」事は決して少なくありませんでした。
例えそうだったとしても、入居後にほとんどの方が早くて数日以内、遅くても1~2週間くらいで施設での生活に慣れていましたので大丈夫だと思います。

最後にまとめ

介護施設の入居するにあたり「本人の拒否がある事」は大きなテーマです。
殆どの方が長く過ごしている自宅での生活を望まれています。
しかし、ご家族にもそれぞれ事情がある事も事実です。
話し合いが出来る場合はまずは話し合いをする事が重要です。
話し合いが出来ない場合は少し無理矢理にでも上記の「慣れる」作戦をしてみたり、いきなりでも介護施設に入居してもらい、慣れるまで介護施設側の協力を得るのもありだと思います。
昭和の頃のように「親の面倒は家族が見る事が当たり前」と言われる時代ではなくなっていると思います。
考え方や対応は様々です。福祉サービスも色々な種類がありますので、それらを有効に利用してみんなが幸せになれる方法を検討してみて下さい。
ハピネスプラスでも随時ご相談をお受けしております。
お気軽に電話または問い合わせフォームなどからご連絡下さい。
宜しくお願いします。

直接介護施設を探したい場合は下記のページをご覧下さい。

この記事を書いたスタッフの紹介

名前:坂峯 俊彦(さかみね としひこ)
年齢:43歳
趣味:釣り(シーバス・メバルがメイン)、カフェ(ブラックコーヒーがすき)、e-sports(Fortniteを下手ながらやっています)
範囲:岡山市より東エリア(岡山市全域、備前市、瀬戸内市、和気、玉野市)※倉敷方面も行きます。
連絡:090-7121-1165 又は t-sakamine@okayama-roujinhome.jp
備考:相談員の紹介ページはこちらからご確認頂けます。

 

入居時の記念写真(岡山市北区牟佐の住宅型有料老人ホーム)2023年4月14日撮影

  • 投稿者
  • 坂峯俊彦
  • 相談員

誰よりもご入居をお考えの方に寄り添い、仕事をする事を心掛けています。相談してよかったと言って頂けるように頑張ります。
老人ホーム・介護施設についてお悩みの方は0120-16-6541までお気軽にご相談ください。

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