心と体の健康に直結している「食」。老人ホームでも利用者の健康を考えて食材選びをしています。
毎日テレビで放送されている健康番組をみると「これががいいです」「これもいいですよ」「この食事を毎日食べましょう」と、いろんな食材を紹介されて、何が健康にいいのか分からなくなってしまいます。
そこで今回は、老人ホームの食事でも良く使われる、健康食材を紹介していきたいと思います。
■牛乳
牛乳にはカルシウムやマグネシウム、ビタミンB12が含まれています。
これらの成分は、アルツハイマーの原因として考えられている血しょうホモシステインの数値を低下させる効果があります。
乳製品の摂取量が多い人は、認知症やアルツハイマーの発症率が低いという研究結果も。
老人ホームでも、料理に少し足してみたり、隠し味に入れて提供している場所もあります。
そのまま飲んでも良いですが、お腹が弱い人は注意が必要です。
■納豆
健康食品の代表とも言える納豆は、老人ホームでも活用されています。
良質なタンパク質を多く含み、動物性のタンパク質に比べてカロリーが低いのが特徴です。
細胞の働きを助ける「カリウム」、腸内環境を整える「納豆菌」、血圧を下げる効果がある「カリウム」など、栄養がとにかく豊富。
健康に生きたいのであれば、毎日の食事に納豆を取り入れることをおすすめします。
しかし、納豆は食べ過ぎると吐き気や肝機能低下を引き起こす可能性があります。
老人ホームの栄養士と相談しながら摂取をするようにしてください。
■トマト
老人ホームの食事メニューにも数多く取り入れられているトマト。
健康に良いと言われていますが、どんな効果があるのか知らない人も多いのではないでしょうか?
トマトには強力な抗酸化作用を持つ「リコピン」と呼ばれる成分が含まれています。
コレステロールを分解する役目もあるため、生活習慣病の予防にも最適です。
また、体内にあるリコピンの血中濃度が高くなると脳卒中や脳梗塞のリスクが下がるという研究結果(フィンランド)も出ています。
老人ホームでは、脳卒中や脳梗塞で倒れる人もいます。トマトを食べて、病気のリスクを軽減していきましょう。
■魚類
高齢になると「肉よりも魚」と言う人も多いため、老人ホームでは魚を出す頻度が高いです。
また、魚には健康に良いとされる栄養素が豊富に含まれており、介護食としても注目されています。
コレステロールの減らす働きがある「タウリン」、血液をサラサラにする効果がある「EPA」や「DHA」、骨を作るもととなる「カルシウム」など、高齢者の健康に欠かせない成分がぎゅっと詰まっています。
老人ホームでも魚メニューがでることが多く、健康食材の定番として重宝されています。
年齢が高くなってくると、栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。
老人ホームでも、栄養士が利用者の健康を考えたメニューを作っています。
今回紹介した食材だけでなく、他の食材もバランスよく食べるように心がけてみてください。