終の棲家となりやすい老人ホームですが、入居する期間はどの程度になるのでしょうか?
個人差が大きい入居期間ですが、おおよその予測を立てることは可能です。
老人ホームへの入居期間について解説します。
■多くの老人ホームは終身利用だが、そうではない施設もある
まず、施設の種類によって終身利用になるか、そうでないかが分かれます。
老人ホームを探している際には、その施設が何の施設であるかもしっかり確認し、勘違いしたまま契約しないようにしましょう。
・特別養護老人ホーム:終身利用
・グループホーム:終身利用
・介護つき有料老人ホーム:原則終身利用
・住宅型有料老人ホーム:原則終身利用
・健康型有料老人ホーム:原則終身利用
・介護療養型医療施設:長期利用
・ケアハウス:一定期間
・サービスつき高齢者向け住宅:一定期間
・シルバーハウジング:一定期間
・介護老人保健施設:3ヶ月~1年(平均6ヶ月)
特別養護老人ホームなどは終身利用できますが、ケアハウスなどは要介護度が重くなった際に退去を申し出られる可能性もあります。
今後の自分の介護度が上がる見込みがある場合は、できるだけ終身利用の施設を選ぶ方が良いでしょう。
■健康寿命と平均寿命から予測する
平成27年度の厚生労働省が発表したデータによると、平均寿命が男性で81歳程度、女性で87歳程度です。
また、健康寿命という観点では男性が71歳程度、女性が74歳程度になります。
健康寿命とは、健康上の問題がない状態で何歳くらいまで日常生活を送っていられるかの期間、つまり介護などが必要ない状態で生活していられる期間を表しており、今現在の医療技術や生活からはおおよそ男性71歳ほど、女性は74歳ほどまで健康的に暮らせるということです。
平均寿命から健康寿命を引くと、一般的に介護が必要となる期間が算出されます。
介護が必要となる可能性の高い年数は、男性で10年ほど、女性で13年ほどとなるのです。
そのくらいの期間、老人ホームで過ごしたり、ケアハウスなどに通ったりする可能性が高いということになります。
■介護つき有料老人ホームの平均入居期間は?
介護つき有料老人ホームの平均入居期間は、おおよそ4年程度です。
多くの人が85歳くらいから入居しているため、そのくらいの年数になるのでしょう。
しかし近年は早期入居をする方もいるので長期化していく可能性はあります。
また、現在入居して10年目という長期入居をしている方も少ないながらいらっしゃるので、やはり個人差が大きいのでしょう。
自分の体調などからしっかり計画立てをして、動けなくなる前に終の棲家を決めておきましょう。