老人ホームへ入居するタイミングはどのように決めたら良いのでしょう?
高齢者ご自身と家族にとって最適な入居時期の考え方について解説します。
■高齢者ご自身が老人ホームへの入居をお考えの場合
高齢者ご自身が入居を検討する場合、目的により2つのケースに分かれます。
1つ目は、魅力的なサービスのある老人ホームでの楽しい生活を求める「悠々自適ケース」です。
元気なうちに老人ホームに入居して様々なレクリエーション等を楽しみながら生活し、老後の不安を解消しておくことを入居目的として施設を選ぶ場合、入居先の老人ホームを早めに検討し入居するのが得策です。
なぜなら入居したい魅力的な老人ホームがあって将来入居しようと思っていても、いざ入居を決心した時にはご自身の介護認定により施設の入居条件に合わず入居できないこともあるからです。
そのため入居のタイミングは早めに見極めなければなりません。
2つ目は、持病があったり身体に不安を抱えている方が老人ホームでの安心した生活を求める「介護型ケース」です。
高齢になっての一人暮らしなど生活に不安を感じたり、持病を抱えていて健康に不安を感じている場合には、ご自身の状況と老人ホームの入居条件を早めに確認する必要があります。
高齢者ご自身が「自分がしっかりしているうちに施設を検討し入居時期を決めたい」という場合、ご自身の判断力が低下する前にできるだけ早めに入居の決断をしましょう。
いずれのケースでも高齢者ご自身で入居を考える際には、入居のタイミングを逃さないよう早めに検討することをおすすめします。
■家族が老人ホームへの入居をお考えの場合
家族が入居を検討する理由で多いのは、在宅介護が難しいケースが挙げられます。
一人暮らしの親が要介護状態になった、あるいは在宅介護に限界を感じたなどといった場合に家族が老人ホームへの入居を考えるタイミングと言えます。
在宅介護による負担は介護する側だけでなく、介護される高齢者ご自身にもかかるものです。
負担がかかるようになってから老人ホームへの入居を考えてしまうと、入居までにかかる負担もありますし、場合によってはすぐに入居できる老人ホームがなく、負担が長く続いてしまう可能性もあります。
そのため、負担がかかる前に老人ホームへの入居を検討すると良いでしょう。
老人ホームへの入居時期は、施設選びと同様に重要なポイントです。
「いずれは老人ホーム」と漠然と考えていると入居のタイミングを逃してしまう可能性もあります。
高齢者ご自身と家族のライフスタイルに照らし合わせ、早めに入居の計画を立てて最適な入居時期を決断しましょう。