毎日食べる食事は、できれば美味しいものを食べて過ごしたいものです。
老人ホームの食事メニューはどのようなものなのでしょうか?
■食事の献立は健康と安全が優先
老人ホームでの食事は、基本的に健康と安全を優先した食事です。
健康面では高血圧を患う入居者の食事は塩分が控えられていたりと、入居者の患う疾病に合わせた味付けや栄養素を考えています。
安全面では、嚥下能力の低下が見られる人には刻み食やソフト食で食べやすく飲み込みやすい食事を出すように気を付けているのです。
もちろん、健康的な人なら普通食を食べることができます。
ただ健康と安全を考えたそのような配慮をしても、多くの老人ホームでは個人の好みに合わせた味付けにしたりすることはありません。
濃い味が好みでも健康を考えれば塩分を摂りすぎるのは良くないですし、一人ひとりの好みに合わせた味付け変更は無理があります。
■食事に力を入れる老人ホームなら可能性がある
ただ、すべての老人ホームがそうというわけでもありません。
食事に特に力を入れる老人ホームもあり、そういった施設の中にはある程度好みに合わせたアレンジを施してくれる場合もあります。
食事に力を入れる老人ホームには、セレクト食といういくつかの献立の選択肢から、好みの食事を選んで食べることができたり、月に何回かという頻度で出張レストランを開催したりすることもあるのです。
また、普通の老人ホームでも季節や行事に合わせて献立の中に季節のものを取り入れたりすることがあります。
四季の移ろいを感じられる食事は、精神面での健康にもつながるので、食事はある程度楽しんで食べられる方が満足のいく老人ホーム生活になるでしょう。
■意見が取り入れられる老人ホームを選ぼう
食事はどうしても好みが分かれやすいものです。
その時々の入居者全体に合わせて微妙に味付けを変えてもらったり、おやつの時間を取り入れてくれたり、それか交代で味付けの工夫をしてみるなど、施設に出された要望から改善策を考えてくれる施設もあります。
食事に関してだけでなく、施設への要望はやはりある程度取り入れてもらえる環境の方が、入居中の安心につながるでしょう。
施設に入居をする前に、意見を職員が聞いてくれるか、またそれによって改善策を考えてくれるかどうかも調べておくと良いです。
食事に対するアンケート調査を実施する老人ホームも多いので、それをどのように活用しているか聞いてみるのも良いでしょう。