高齢化が進み老人ホームの需要はますます高まるとされており、就職率も高くなっています。
老人ホームで働くスタッフは大きく分けると、介護職員と看護職員の2つです。
スタッフは施設でどのようなことをしているのか、介護職員と看護職員の仕事内容についてご紹介します。
■介護職員の仕事内容
介護職員は特別養護老人ホームや有料老人ホームなどの介護施設で、入居・通所される方の介助を行うスタッフです。
介護保険制度では無資格でも就職可能ですが、ほとんどの施設ではホームヘルパー2級以上の有資格者が望まれています。
毎日入居者の起床や食事の準備や食事介助、排泄・口腔・入浴の介助、施設内の巡回やレクリエーションの企画・準備や実行、散歩などの外出の付き添い、通所者の送り迎えなどの介護が中心です。
また、食事量や水分量なども食事ごとに記録して健康管理も行っています。
入居者がいる老人ホームでは24時間・ほぼ年中無休で介護が必要なので、土日・祝日も出勤し、また夜勤で働くことも多いです。
夜勤では巡回やナースコールを通じて排泄介助や寝付けない人の対応などを行っています。
介護の仕事だけではなく、入居者のメンタルケアも大切な業務です。
自室に引きこもりがちな入居者に外出やレクリエーションの参加を呼び掛けたり、入居者同士が気持ち良く交流できるように気を配ったりすることも介護職員の役割です。
■看護職員の仕事内容
老人ホームで働く看護職員は看護師のことを指し、利用者の健康管理を行うのが役割です。
主に呼吸や心拍、体温、血圧などを確認するバイタルチェックや服用している薬の管理、応急手当、緊急時に利用者の家族や関係者への連絡、救急車に同乗などが主な仕事になります。
基本的に介護職員は医療行為が行えず、資格を持つ看護職員が行いますが、医師の指示がないと勝手な医療行為は行えません。
また、できる医療行為も限られているので、対応できない場合は医師が適切な対応をとります。
仕事内容は施設によって違いますが、要介護度4~5の重度の高齢者が多い特別養護老人ホームの場合、最期まで利用者に寄りそう介護が求められるでしょう。
老人ホームは通常24時間体制ですが、看護職員は介護職員とは異なり夜勤が少ない傾向があります。
夜間の緊急時は介護職員から電話で話を聞き、介護職員が対応するのが一般的です。
このように、老人ホームで働く介護職員は利用者の生活をサポートする介護を行い、看護職員は利用者の健康管理や応急手当をメインに働いています。
それぞれ仕事内容は異なりますが、老人ホームの利用者が安心して利用するためには双方の連携が必要不可欠であると言えるでしょう。