老人ホームが空いている!?

高齢化が進み、介護現場では老人ホームの施設不足や待機者がいるという実態の一方で、最近になって老人ホームの空きが懸念されているのをご存知でしょうか?
老人ホーム入居希望の待機者がまだまだたくさんいる中で、なぜこうした事態が起こっているのでしょう。
その原因について解説していきます。

■介護スタッフ不足

老人ホームでは、手厚いケアやサービスを受けることができます。
特に国からの補助金も出ており、年金の範囲内で利用者が入居できる施設のベッド数は全国でも56万床と言われています。
老人ホームの入居待ちは現在36万人以上と言われている一方で、国の委託調査では2万床以上のベッドが空いていることがわかっているのです。
この原因の1つが、介護スタッフ不足だと言われています。
実際、求人を募っていても介護者スタッフの人手が足りておらず、国の基準に満たないケースも多く見られます。
こうした場合、どんなに老人ホームで入居希望者の受け入れをしたくても、介護スタッフ不足で定員まで受け入れることが困難となっているのです。

■人口減少が深刻化しているケースも

近年、過疎化が進む地域が少なくありません。
また、国による2015年の制度変更では、介護に必要な度合いが5段階あるうち、要介護3以上でなければ原則的に老人ホームに入居することができないことになっています。
2030年までに高齢者人口が20万人を超える地域は、多くが東京や大阪などの都心部であり、他の地域では10万人に満たないデータもあるのです。
需要と供給のズレが出ており、これが老人ホーム入居者の数にも影響していることがわかります。
国の政策とは裏腹に、特別養護老人ホームサービス付高齢者向け住宅など、施設の空きが目立つ施設も少なくありません。
老人ホームの空きが出ているという現状と今後本当に必要とされる施設はそれほどあるのか、また入居したくても入居できない待機者への支援も急がれることでしょう。
こうしたミスマッチは、今後さらに深刻化し、老人ホームをはじめ、施設整備のあり方を見直すことが大切であると言えます。

高齢化が進む一方で、施設の待機者や空きベッドの実態は今後も問題になっていくでしょう。
しかし、最近では在宅介護を希望する方も少なくありません。
特に入居待機者の多くは、在宅で介護しつつ、デイサービスやショートステイを利用するという方も多いです。
しかし、共働き世帯にとっては、それも困難であり、そのほかのサービスや施設の利用についても知らないケースもあります。
こうした実態には、早急に対応できる施策が重要だと言えます。