認知症は自宅での過ごし方で遅らせることができる?今日からできる6つの予防習慣

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「最近、同じ話を何度もするようになった」
「探し物が増えた」
「怒りっぽくなった気がする」

このような変化に対してご家族様やケアマネジャー様からご相談をいただく機会は非常に多くあります。

しかし実際には、

「まだ施設に入るほどではない」
「在宅生活をできるだけ続けてほしい」
「本人が介護サービスを嫌がる」

といった理由から、具体的な対応が出来ていないケースも少なくありません。

認知症は進行性の疾患ですが、
近年では日々の生活習慣によって進行を遅らせることが可能であるとされています。

そのため、発症してからの対応ではなく、
在宅生活中の過ごし方がその後の生活の質(QOL)を大きく左右します。

今回は、自宅で今日から取り組める認知症予防の方法についてお伝えいたします。

なぜ自宅での生活が重要なのか?

認知症の進行には「脳への刺激量」が大きく関係しています。

脳は、

・身体を動かす
・人と話す
・考える
・手先を使う

といった日常の活動を通して活性化されます。

逆に、

・テレビを見ている時間が長い
・横になっている時間が多い
・会話が少ない
・外出機会が減っている

といった状態が続くと、脳の活動量は低下し、認知機能の低下を招く可能性があります。

つまり、在宅生活中にどれだけ脳へ適度な刺激を与えられるかが、
認知症進行予防の重要なポイントとなります。

自宅でできる認知症予防① 有酸素運動

有酸素運動を行うことで、脳への血流量が増加し、
記憶を司る「海馬」の萎縮を防ぐ効果が期待されています。

特に高齢者の場合、運動不足は
筋力低下だけでなく認知機能低下のリスクも高めると言われています。

おすすめの運動としては、

・その場足踏み
・椅子からの立ち座り運動
・室内歩行
・ラジオ体操

などが挙げられます。

「少し息が上がる程度」の運動を週3回以上行うことが望ましいとされています。

自宅でできる認知症予防② デュアルタスク(ながら運動)

身体の運動と同時に頭を使う「デュアルタスク」は、
注意力や判断力の維持に効果的です。

例えば、

・足踏みをしながらしりとり
・歩きながら簡単な計算を行う
・家事をしながら歌を歌う

など、日常生活の中でも取り入れることが可能です。

身体と脳を同時に使うことで、前頭葉への刺激が増加します。

自宅でできる認知症予防③ 手先を使う作業

指先の細かい動きは、脳の広範囲を刺激します。

・折り紙
・塗り絵
・編み物
・パズル
・将棋やオセロ

などの趣味活動はもちろん、

料理の際の皮むきや盛り付けなどの
日常動作も効果的な脳トレーニングとなります。

自宅でできる認知症予防④ 会話を増やす

会話は「記憶」「理解」「判断」「表現」といった複数の認知機能を同時に使用するため、最も効果的な脳への刺激方法と言われています。

例えば、

・今日の出来事を話す
・昔の思い出を共有する
・ニュースの感想を伝える
・買い物の相談をする

といった内容でも十分効果が期待できます。

重要なのは「聞くだけ」ではなく、
本人が話す機会を作ることです。

自宅でできる認知症予防⑤ 睡眠の質を上げる

睡眠中には、脳内の老廃物が排出されるとされています。

睡眠の質を高めることで、
認知症発症リスクの低下に繋がる可能性があります。

対策として、

・寝る前のスマートフォン使用を控える
・ぬるめの入浴
・就寝前の軽いストレッチ
・朝日を浴びる

などの生活習慣の見直しが有効です。

自宅でできる認知症予防⑥ 食事内容の見直し

食事も認知症予防において重要です。

・青魚
・野菜
・ナッツ類
・大豆製品

などを積極的に摂取することで、
脳の健康維持が期待されます。

家族だけで難しい場合は行政サービスの活用を

在宅生活を継続するためには、
家族だけで抱え込まないことも重要です。

デイサービスや訪問リハビリなどの介護保険サービスでは、

・体操
・レクリエーション
・認知機能トレーニング

などが提供されており、
脳への刺激機会を確保することができます。

また、地域包括支援センターでは
認知症予防教室などを無料または低額で実施している場合もあります。

非同居家族ができる声かけの工夫

同居していない場合でも、
日常的な関わり方を工夫することで認知機能への刺激を与えることは可能です。

重要なのは、
「安否確認」ではなく「考えさせる会話」です。

例えば、

・今日は何を食べたのか
・スーパーで何を買ったのか
・最近見たテレビの内容
・近所の出来事

などを電話で聞くことで、記憶や理解といった認知機能を自然に使う機会を作ることができます。

また、

・散歩した際の写真を送ってもらう
・夕食の写真を共有してもらう

といった“送るための行動”を促すことで、
活動量の増加にも繋がります。

離れて暮らしている場合でも、
日々のコミュニケーションの取り方次第で
在宅生活の質を維持する支援が可能です。

■ ご近所との連携が非常に重要

非同居の場合、日常的な社会参加のきっかけは“地域の関係性”に依存する部分が大きいです。

しかし、ご近所の方も

「どこまで関わっていいのか分からない」
「迷惑になるのではないか」

と感じているケースが多く、
関係性があっても誘いに繋がらないことがあります。

 まずは“頼る許可”を出す

ご家族様からご近所へ、

「最近あまり外に出ないので、もし体操教室とか一緒に行けそうなら声をかけてもらえると助かります」と明確にお願いしておくことが重要です。

これにより、

・遠慮
・責任感の不安

を軽減することができます。

 具体的な役割をお願いする

例:

・体操教室の送迎時の声かけ
・買い物の同行
・ゴミ出しの声かけ
・散歩の誘い

など「何をしてほしいか」を具体的にすることで、協力を得やすくなります。

まとめ|認知症予防は日常の関わりが大切

認知症は完全に防ぐことが難しい病気ですが、日々の生活の中で脳への刺激を増やすことで、進行を遅らせる可能性があります。

大切なのは特別なトレーニングではなく

・身体を動かす
・会話をする
・役割を持つ
・外に出る機会を作る

といった、日常生活の中での小さな習慣です。

また在宅生活を続けるためには家族だけで抱え込まず、ケアマネジャーや地域包括支援センター、介護サービスなどの支援を活用することも重要です。

同居していないご家族でも電話やメッセージでの声かけや会話の工夫によって、認知機能への刺激を作ることは十分可能です。

日常のちょっとした関わりが、これからの生活の質を守る大きな支えになります。
できることから少しずつ取り入れ、安心して続けられる在宅生活を支えていきましょう。

  • 投稿者
  • 岡崎 柚美
  • 相談員

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