医療行為が必要な入居者が注意すべきポイント― 施設入居でのミスマッチを防ぐために ―

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はじめに|なぜこのブログを書くのか

施設入居を検討する中で、
「医療行為があるけど、この施設で本当に大丈夫だろうか」
という不安の声を多く耳にします。

実際、
医療行為の内容と施設の体制が合っていないまま入居してしまい、
あとから退去や転居を余儀なくされるケース
は少なくありません。

これは誰かが悪いわけではなく、
「医療対応ができる」という言葉の受け取り方の違いによる
ミスマッチが原因で起こることがほとんどです。

このブログでは、
医療行為が必要な方が施設入居を考える際に、
特に注意すべきポイントを具体例とともに整理し、
入居後の「こんなはずじゃなかった」を防ぐことを目的に書いています。

① インスリン注射がある場合の注意点

■ 1日3回打ちは「24時間看護」がベストな理由

インスリン注射は、原則として看護師による医療行為です。
そのため、施設内に看護師がいない、または日中のみ配置の施設では
対応が難しくなることがあります。

特に、
朝・昼・夕の1日3回インスリンが必要な場合は注意が必要です。

  • 食事時間と注射時間を合わせる必要がある

  • 昼や夕方に看護師が不在だと対応できない

  • 注射時間がずれると血糖コントロールが不安定になる

このような理由から、
24時間看護師が常駐している施設の方が安全性が高いといえます。

■ スケール打ちがさらに難しい理由

スケール打ちとは、
血糖値を測定し、その数値に応じてインスリン量を変える方法です。

この方法では、

  • 血糖測定

  • 数値の判断

  • 注射量の決定

といった医療判断を伴う対応が必要になります。

そのため、多くの施設では

  • 定量(決まった量)のインスリンは対応可

  • スケール打ちは対応不可

としているのが現実です。

「インスリン対応可」と聞いても、
方法(回数・スケールかどうか)まで必ず確認することが重要です。

② 在宅酸素がある場合の注意点

■ 持ち運びできるタイプは受け入れやすい

在宅酸素と聞くと、
施設側は「管理が大変」「リスクが高い」と感じることがあります。

ただし、
バッテリー式などの持ち運びできる酸素であれば、
比較的受け入れに支障が出にくいケースもあります。

  • 食堂や共有スペースへの移動がしやすい

  • チューブが短く、転倒リスクが少ない

  • 職員の見守りもしやすい

という理由からです。

■ 置くタイプ(据え置き型)の酸素は注意が必要

一方で、
酸素濃縮器を居室に設置するタイプの場合は、
施設側が慎重になることが多くなります。

理由としては、

  • チューブが長くなり、転倒リスクが高まる

  • 食堂などへ移動する際に制限が出る

  • 設置場所や電源確保が必要

また、**酸素の流量(リットル数)**によっても
受け入れ可否が変わることがあります。

■ 電気代が増えるケースもある

在宅酸素を使用する場合、
施設によっては
電気代が別途加算されるケースもあります。

これはトラブルになりやすいポイントなので、

  • 電気代は施設負担か

  • 追加費用が発生するか

を事前に確認しておくことが大切です。

③ 導尿の受け入れはなぜ難しいのか

導尿は、施設入居において
特に受け入れが難しくなりやすい医療行為の一つです。

■ 導尿が難しい理由

  • 医療行為であり、原則看護師対応

  • 感染リスクが高い

  • 1日数回実施が必要なことが多い

  • 清潔操作・時間管理が必要

特に男性の導尿は、
尿道が長く、技術的に難しい場合があり、
施設側が慎重になることがあります。

■ バルーン(留置カテーテル)への変更は選択肢になるか

状況によっては、
間欠導尿からバルーンへの変更が検討されることもあります。

  • 回数が減り、管理がしやすくなる

  • 施設での対応が可能になる場合がある

ただし、
感染リスクや本人の状態によって適・不適があるため、
主治医との相談が必須です。


④ 別表7とは?対象となる特定疾病の例

■ 別表7とは

別表7とは、
医療依存度が高く、特別な医療管理が必要な状態・疾病をまとめた基準です。

単に「病名がある」だけではなく、
進行度や状態によって該当するかどうかが判断されます。

■ 別表7に該当しやすい特定疾病の例

代表的な例としては、

  • パーキンソン病:ホーン・ヤール分類3以上
    (歩行障害・姿勢反射障害があり、介助が必要な状態)

  • 末期がん
    (緩和ケアが必要、医療的管理が継続的に必要な状態)

  • ALS(筋萎縮性側索硬化症)

  • 多系統萎縮症

  • 進行性核上性麻痺

などがあります。

別表7に該当すると、

  • 受け入れ可能な施設が限られる

  • 医療加算や条件付きになる

  • 医療対応型施設が中心になる

という現実があります。

まとめ|医療行為がある場合こそ「具体的な確認」が重要

医療行為が必要な方の施設入居では、
「医療対応可」という言葉だけで判断せず、

  • 何の医療行為か

  • 回数・方法・時間帯

  • どこまで施設で対応できるのか

を具体的に確認することが何より重要です。

インスリン、在宅酸素、導尿、別表7該当の有無によって、
選ぶべき施設は大きく変わります。

ミスマッチを防ぐためにも、
早い段階で専門家に相談し、
状況に合った施設選びを進めることをおすすめします。
ハピネスプラスでは医療行為がある方の入居実績も多くあります。
「この医療行為はどうなの?」といったご質問にお答えするだけでも構いませんので、お気軽にご相談ください。

  • 投稿者
  • 岡崎 柚美
  • 相談員

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