保証人がいない人はどうしたらいい？施設入居に困らないための解決策と流れ

「保証人がいないけれど、施設に入れるのでしょうか？」
このような質問を最近、よく耳にします。

実際、介護施設では保証人が必要な場合が多く、保証人がいない場合には施設入居が難しくなるのではと不安に思われるかもしれません。

そこでこの記事では、保証人がいない場合でも施設に入れる方法を、具体的な解決策とともにお伝えします。

なぜ施設に保証人が必要なのか、保証人がいないとなぜ施設入居は難しいのか

施設が保証人を求める主な理由は、
① 緊急時の連絡先
② 金銭管理や契約の責任
③ 万が一の退去や転院手続き などです。

施設側は、入居者が万が一の事態に遭った場合や、
支払いが滞る可能性がある場合に、連絡を取るための「保証人」を求めることが一般的です。
保証人がいないと、施設側としても入居者が滞納やトラブルを起こした場合に対応しづらくなり、
その結果、入居を拒否されることがあります。

今回は保証人がいない場合でも入居できる方法をご紹介します。

【1】後見人をつける

後見人について

後見人とは、本人が判断能力を失った場合に、本人に代わって法的に手続きを行う人物のことを指します。
後見人は、主に次の役割を果たします。

• 財産管理

• 契約手続き

• 施設入居の同意や手続き

そのため、保証人がいない場合に後見人をつけることで、施設側に信頼を提供し、入居がスムーズに進む場合が多いです。

成年後見人と任意後見人の違い

後見人には 「成年後見人」と「任意後見人」 の2種類があります。
これらの違いを理解しておくと、どの制度を利用すべきかが見えてきます。

【成年後見人】

• 法定後見人とも呼ばれ、本人の判断能力が低下している場合に家庭裁判所が選任します。

• 財産管理や契約手続きの代理が行われ、施設入居の際にも後見人が手続きを代行します。

• 成年後見人をつけるには、家庭裁判所に申立てが必要で、審査が行われます。

【任意後見人】

• 本人が判断能力をしっかり持っている間に、自分で後見人を決めて契約することができる制度です。

• 任意後見人を選任することで、将来的に判断能力が低下した際に自分が指定した後見人が手続きを行います。

• 任意後見人を選ぶには、公正証書で契約を結ぶ必要があります。

任意後見人をつけるための手順と料金

【任意後見人をつけるための手順】

1. 後見人候補者を選ぶ（家族、親族、信頼できる知人、弁護士や司法書士も可）

2. 公証役場で任意後見契約を結ぶ（公証役場にて公正証書を作成）

3. 契約が発効するまで待つ（任意後見人は、本人が判断能力を失った場合に発効します。）

【任意後見人の料金】

• 契約時費用：3〜5万円（公証役場手数料）

• 後見人報酬：月1〜3万円（報酬は後見人と契約内容によって異なる）

• 発効までの期間：契約後、判断能力が低下してから発動するまで、数ヶ月〜数年かかる場合があります。

成年後見人をつけるための手順と料金

【成年後見人をつけるための手順】

1. 家庭裁判所に申立て（成年後見人をつけるには、家庭裁判所に申立てを行います。申立書や診断書、財産目録などを準備し提出します。）

2. 家庭裁判所による審査（審査後、家庭裁判所が後見人を選任します。）

3. 後見人が選任され、手続きが開始（財産管理や施設入居など、後見人が手続きを代行します。）

【成年後見人の料金】

• 申立費用：1〜3万円

• 後見人報酬：月2〜6万円（資産の多さや業務量によって変動）

• 鑑定費用（必要な場合）：5〜7万円（後見人選任前に、本人の判断能力を確認するために行う場合）

【2】保証人がいなくても入れる施設

保証人がいない場合でも、いくつかの方法で施設入居は可能です。

● 住宅型有料老人ホームや高齢者向け支援住宅

保証人不要の施設が増えてきています。
施設ごとに異なる条件や注意点があるため、施設選びは慎重に行うことが大切です。

倉敷市の住宅型有料老人ホームはこちら

岡山市の住宅型有料老人ホームはこちら

● 保証会社を利用する施設

保証人がいない場合、保証会社を利用する施設も増えています。
この場合、初回保証料（3〜10万円）が必要ですが、保証人なしで入居できます。

保証人がいなくても施設に入れる方法はたくさんある

保証人がいない場合でも、法定後見制度や任意後見制度、保証会社を利用した施設入居など、
選択肢は豊富にあります。

施設入居の際に保証人がいないことで不安に感じている方でも、
まずは専門家に相談することで、最適な方法を選ぶことができます。
ご自身の状況に合わせた方法を見つけ、スムーズに施設に入居できるようサポートいたします。